外壁塗装の悪徳業者の手口
外壁塗装業者の中には、卑劣な手口で依頼主をだます悪徳業者が多く存在します。被害者にならないためにも、悪徳業者の手口や見分け方を知っておきましょう。
もしかして悪徳業者!?カンタンチェック
詐欺のプロともいえる悪徳業者。素人が見分けるのは安易ではありません。
以下の《カンタンチェックリスト》に1つでも当てはまる場合、その業者はもしかすると悪徳業者かもしれません!業者探しの際、ぜひチェックしてみてください。
- 訪問販売の外装業者
- 「オリジナル塗料」での見積もり・契約
- 10万円以上の大幅な値引き
- 工事費用の全額先払い契約
- 当日中に契約した場合の見積金額などを提示し、契約を急がせる・脅してくる
外装塗装はなぜ悪徳業者が多いのか?
外壁塗装には定価がないので相場がわかりにくく、専門用語を使って不安を煽るように言い立てる業者も珍しくありません。そうして法外な見積もりであることに気づかず契約し、結果、大事な資金を騙し取られてしまうことがあります。
塗装業者が開業するにあたり資格や許可証などは必要ないため、手抜き工事や劣悪な施工の被害に合う方も多いのが現状です。
悪徳業者を見抜くため外壁塗装に関する知識を得ておくことは、身を守る最大の方法といえます。
悪徳業者の手口を知ることで、被害を未然に防ぐ!
悪徳業者を見抜く代表的な手口を5つご紹介します。悪徳業者の手口をしっかりと把握することで、不利な契約を防ぎましょう。
①訪問販売
「外から壁を拝見したところ、早急に対処しないと大変なことになります!」などというような言葉とともに、訪問販売で突然営業をかけてくる業者には注意が必要です。緊急性を煽る雰囲気に不安を感じる方が多く、そのまま契約してしまうケースが多発しています。外壁塗装は、数日遅くなったとしても建物崩壊につながるような極論は考えられません。
とはいえ、信念と熱意をもって訪問販売を行っている優良企業が存在することも事実です。そこで、訪問販売で1番のキーポイントとなるのが《即決を要求してきた場合》です。「本日中に契約すれば、特別価格で契約できます」というように契約を迫ってきて、他社と比較させずに契約を促すのは悪徳業者の常習手段です。
②オリジナル塗料
オリジナル塗料を使う施工の見積書を出してくる会社にも注意が必要です。
現在日本においては、「日本ペイント」「関西ペイント」「エスケー化研」の3社が塗料のシェアを占めています。最新設備を揃えたこうした大手塗料メーカーの塗料は、大勢の開発担当者が長い年月を掛けて開発したものであり、一般の会社がそれを超える塗料を作るのはそう簡単なことではありません。
またオリジナル塗料では、価格や性能に関する情報を他と比較できないのもネックです。特に「オリジナル塗料であれば20年の耐久性がある」「メンテナンスのいらない塗料」といった大げさな触れ込みには騙されないように注意しましょう。
中には「オリジナル塗料なので他社よりも安い」という形で勧めてくる業者もいます。しかし実際には、粗末で耐久性の低い安価な塗料のみを使っている場合も……。塗って乾燥してしまえば、プロの職人でも塗料の種類を明確に判断するのが難しく、耐用年数として説明された年数よりもかなり早くに剥がれてきたりするなど安物を使って騙す悪徳業者も多くいるのです。
③大幅値引き
交渉による値引きはケースとしてあり得ますが、何も交渉していないのに最初から値引きを提案する業者もいます。そもそも最初に提案されている金額が高く設定されており、値引き後の価格が相場相当になるというカラクリです。
この場合、外壁塗装の面積が多めに書かれていたり、塗料の単価が高いというケースがほとんどで、元の価格が適正な価格ではない事が多いのです。
またホームページに掲載する「モニター価格」や、「養生シートに社名を入れて宣伝できるから割引対象」「エリア拡大中のキャンペーン価格」などと謳ったさまざまな形で「特別価格」を提案してくる業者も多いので注意してください。
さらに、他社の見積書を求めてきて「もっと安くできる」というように見積もりもせずに言ってくる業者もいます。このように、大幅な値引きを行う業者には気をつけましょう。
④全額先払い
一般的に、外装塗装の工事費用は施工後に支払うことが多いので、全額先払いを要求される場合には注意が必要です。お金だけを受け取って逃げてしまう業者もいます。併せて「一部先払い」などを求めてきた場合にも気をつけましょう。
⑤見積書
見積書にも注意しなければならない情報がたくさんあります。
まずは「工事一式」というように、単価や㎡などを記載せず、均一価格で表記されたものです。施工範囲が狭い場合には「一式」とまとめる場合もありますが、広くて大きな面積である壁面の塗装を「一式」で作成することはありません。さらに「一式」という言葉でまとめてしまうと、詳細が記載されていないので手抜き工事へと繋がることがあるのです。例えば一般的には3回塗りが主流ですが、2回塗りにしていたり、塗料に最低ランクが設定されている……というようなことがあります。
また、外壁塗装に詳しくない営業担当者である場合、細かい見積書が作れないケースも。見積書を見ることで業者の丁寧さや専門知識、実績の高さなどを簡単に判断することができます。
外壁塗装で悪徳業者を選ばないための6つの注意点
外壁塗装で悪徳業者を選ばないようにするため、ポイントとなる6つの注意点についてご紹介します。
①外壁塗装業界には悪徳業者が多いことを知る
外壁塗装は飛び込みの訪問販売で営業を行う場合もあるため、トラブルに巻き込まれるケースが多い業界です。特に塗装は素人の目には判断が難しく、施工直後だと手抜き工事を行ったのかどうかを見極めるのが難しいので、悪徳業者が跡を絶ちません。そのため、営業マンの印象がどんなに良くても、業者選びには慎重になる必要があります。
②中間マージンの発生
ハウスメーカーやリフォーム会社など大手業者に外壁塗装を依頼すると、実際に施工を行うのは別の下請け業者であるケースが多く、この場合は中間マージンが発生します。実は工事を行う下請け業者にはお金があまり入っていないことが多いため、工事を手抜きしてより利益多くが残る方法を、平気で行う業者もあるのです。せっかく高いお金を支払ったのに再工事を依頼する羽目になったり、さらにずさんな施工が重ねられたりする危険性も少なくありません。
③業者選びを他人任せにしない
外壁塗装が初めてだからといって、知人の紹介を鵜呑みにしたり、安易に知り合いの外壁塗装業者へ依頼しないようにしましょう。知人からの紹介だからといって優良企業とも限らず、他の業者のほうがかえって安く済むこともあります。これは、②のハウスメーカーへの依頼も同様です。大手メーカーに依頼すると、実際の施工業者を自分で選ぶことはできません。
④家の特性についてよく調べておく
知人と同じ外壁塗装をそのまま自分の家に行うことはできません。また、自分の家が同じように安くできるとも限りません。自分の家の特徴に合わせた工事が必要となるため、事前に自身の家の状態についてできるだけ把握しておきましょう。
⑤信頼できる営業マンか見極める
専門知識に乏しい一般人にとって、親身になって相談にのってくれる営業マンは心強い存在です。実際に折衝するのは営業マンとなるため、専門知識が豊富で丁寧に説明してくれる担当者選びは非常に重要です。信頼できる営業マンがパートナーとなるなら、微妙な内容の変更などの交渉もスムーズに進み、より自分の希望に近い外壁塗装が実現できるでしょう。
⑥複数業者で比較する
業者選びは複数社で比較してみるのがおすすめです。
そのように比較する時間を与えないよう「即決」を求めてくる業者は、悪徳業者の危険性があるため要注意!
塗装の必要な壁も、明日あす崩れるわけではありません。時間を掛けて優良企業を見つけましょう。
まとめ
外壁塗装の悪徳業者の手口についてご紹介しました。
無数にある業者の中から悪徳業者を見抜くのはとても大変です。被害者にならないよう、慎重な業者選びを行いましょう。訪問販売で営業してきた外壁塗装業者や、見積書に関する注意点について下記のリンクもご参照ください。